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社員ブログ

羽田空港

さいとうです。

今回は社会派のブログです。

皆さん羽田空港の増便についてご存知でしょうか?

●東京の国際競争力強化
●首都圏の空港容量不足への対応
●2020年オリンピック・パラリンピック大会の開催に伴う
 外国人観光客の増加対策
等々・・・を目的とし
平成26年8月に国土交通省が飛行経路の見直しを含む
羽田空港の機能強化策を提案しています。

「増便 = 空港に発着陸する飛行機の数を増加させる」
ということになりますが、この発着陸回数増加のために、
滑走路の使い方および飛行ルートを変更しなければなりません。

具体的には・・・
これまでは飛行機の発着陸は東京湾側からの
海上を通るルートに限定していたものを、
「南風時の15:00~19:00に限り、都心の空を
低空飛行するルートも解禁する」といった施策となります。

この施策により、深夜・早朝時間帯以外の国際線について、
最大で年間約3.9万回(約1.7倍)発着回数の増加が可能
となる試算となるそうです。

発着回数増加に伴う経済効果は莫大で・・・
 経済波及効果⇒約6500億円
 税収増加  ⇒約530億円
 雇用増加  ⇒約5万人
 (ちなみに総事業費は約400億円)
 とのこと。

しかしながら、上記にあるとおり航空ルートの変更が伴うため、
様々なリスク、デメリットも懸念されています。

▼新航空ルートを図示しますと以下のようになります。
(赤線が航空ルート)


問題1. 高度、騒音の問題
 上図のとおり、飛行機が着陸態勢に入った後
 (つまり高度が低下している最中に)
 中野区、新宿区、渋谷区、港区、目黒区、品川区、大田区
 辺りの上空を通過することになります。

 各地域での飛行高度と騒音レベルは下記のとおり
 新宿付近      ⇒高度約915m、騒音63~70dB
 恵比寿・渋谷付近  ⇒高度約610m、騒音68~74dB
 大井埠頭・大井町付近⇒高度約305m、騒音76~80dB
 ※60dbは生活音レベルの騒音で走行中の自動車内程度
  80dbは「うるさい」と感じるレベルで
  走行中の電車内、パチンコ店の店内と同等となります。


問題2.落下物の危険性
 飛行機は飛行中に大小さまざまな部品を
 落下させてしまうことがあるそうです。
 これまでも、日本で飛行機の部品落下事故は
 複数発生しています。
 (平成29年9月23日には関西国際空港を離陸した飛行機が
 重さ4㎏ほどのパネルを大阪市内に落下させています)
 部品だけではなく機内で使用した水を上空で排出し、
 それが氷塊となることがあり、その氷塊も落下する危険性があります。
 現状は海上ルートを通っているため、
 事故にはなりにくいかもしれません。


問題3.不動産価格への影響
 問題1.と問題2.により、
 該当地域の不動産価格への影響も懸念されます。
 海外の空港の例ですが、空港付近の地価に関して
 騒音レベルが1dB上昇するごとに、
 1.33%の地価の下落が見られたこともあるそうです。


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私は羽田空港の増便に関して、
半年くらい前に初めて知りました。

知ったきっかけは引越しです。
大井町に引越ししたため、話を聞く機会があり
初めて知った次第です。

私個人としては騒音に関して
あんまり気にするタイプではないため、
特に問題ないのですが、影響地域にお住まいの方で、
本問題が気になる方や、影響地域に引越しをお考えの方は
色々情報収集することをオススメします。